いつも当店のブレンドコーヒー(Lover’sCoffee #1)をお求めのお客様へ
当店のブレンドは、コスタリカのレッドハニー精製の豆を約半分ほど配合しております。
この度、そのレッドハニー精製の豆は、仕入れの関係上以前のコスタリカ、サンタ・ロサ農園から
同じコスタリカのピエ・サン農園へと替えることになりました。
農園を替えたブレンドの試作では、以前と同じ配合に致しますと、
ピエ・サン農園の味のきれいさが影響し、以前より少し軽い印象となっておりました。
ブレンドのイメージは「重ための赤ワイン」。
「重ため」という部分が少しズレてしまったため、今回は他の豆との配合を微調整し、
元のイメージに合わせております。以前のブレンドと全く同じ味ではありませんが、
今回の配合で果実味がよりクリアになり、これはこれで私の好む味となりました。
これからも豆の状況によって、こういった微調整が必要になってくるでしょう。
1年目の当店としては、今回も非常に勉強になりました。
1年間お客様の動向を観察してみると、お客様の趣味趣向は少しずつ変化していくことが、見てとれます。
コーヒーの価値感が変わった方。
コーヒーを淹れることが習慣となった方。さらには、自分で生豆を手網焙煎するまでに至った方。
こうしたコーヒーの沼に(良い意味で)はまって抜け出せない方々が徐々に増え、当店が直接絡んでいなくても、嬉しく思います。
一方で、当店のドリップレシピを毎日実践する余裕がないとおっしゃる方もおります。
これは皆様の生活スタイルなど個人的な習慣がありますから、当然です。
そういった方には、当店のドリップレシピよりも、味のブレが少ないフレンチプレスやコーヒーメーカーをオススメします。
私は、消費者の皆様が少しずつ変化していくことと同様に、
お店側もそれに合わせて微調整していくべきだと思います。
今回のような豆の配合という小さなことから、メニュー、普及方法、サービスなど
お客様が困惑しない程度の微調整が必要です。
一方で、当店が変わってはいけないこと。
それは、格別な家飲みの普及というコンセプトや
お客様へコーヒーの扉をそっと開けて差し上げること、
そして、日々の生活に癒しとエールを送り続けたいという想いです。
要は、お客様の生活をより満たしたいといった根底にある部分です。
あらゆることが成熟した世の中
当店は、本質を深く考えない方法で軸がズレていかないよう、注意したいところです。
微調整することが、成長することと同じ方向でありたいと思います。
Lover’s Coffee