私の胸のうち

自覚

 

新年を迎えて1か月、何も宣伝できておりませんが、試験的に少しずつ商品を加えております。コスタリカ、ラ・ロマ農園の精製方法の違いによる飲み比べセット。各50g。これは、ロマ農園がマイクロミルという精製所にフリーウォッシュド、ホワイトハニー、レッドハニー、ナチュラルという4つの精製を依頼して生産したもの。果肉(コーヒーチェリー)が付いた状態から生豆として出荷されるまでの工程の中で、どれくらいの割合で果肉の粘着質を残して発酵、乾燥させるのか。その違いによる味の変化をお楽しみください。

 

 

最近、自問自答していることがあります。例えば、前述の精製方法の話。スペシャルティコーヒーという生産履歴が明確な商品を扱っていながら、当店が扱っているコーヒー農園を訪ねたことがない…。果肉の粘着質の割合で味は変化するといっても、「Lover’s Coffeeさん、おたくはそのヌルヌルが付いた生豆を実際に触ったことがあるんですか」と、そう自分にツッコミたくなるときがあります。そんな生きた情報を語ることができないのです。

 

おそらくですが、ひとつの農園に焦点を当てるには、ある程度の期間住み込みで現地の方と働かない限り、深くは理解できないでしょう。その年ごとの出来具合も違いますし。それは無理な話だとしても、短期の訪問で現地の空気や土の匂い、風景、生産までのストーリー、農家さんの考えなどを知っているか否かでは、消費者に1番近いコーヒーマンとして全然違ってくると思います。それは実際に「行く」と決断して行動した人にしか分からないもの。五感で分かっていないものを情報の受け売りで説明してもフワッとするだけ。そういった点で私は、スペシャルティコーヒーの豆屋として4分の1人前なのです。

 

 

 

おそらく一生をかけても、コーヒーのことすべては理解できないでしょう。全世界には、万単位の数のコーヒー農家さんがいるのですから。それでも、自分を客観視してみて救いだと思っていることは、ひとりのコーヒーマンとして自分がまだどの程度なのかを理解していること。自分より上のレベルの人、その世界があることに気づいていること。自分が4分の1人前だと分かっているから、コーヒー熱はおそらく冷めることはないだろうし、お客様にも店主が4分の1人前から半人前、そして4分の3人前になるまでの成長過程を見ていただきたい。自称1人前にはなりたくはありません。新しく別の農園を扱う度に、必ず初心者に戻るべきだからです。己をわかってる上で、今年も懸命に生きます。そんなことあれこれ感じながら今日もロースト、スタートです。

 

 

 

 

Lover’s Coffee

 

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