コーヒーのこと

2021.7.18 考察。家でのアイスコーヒーについて。

 

私たちが普段、なんの違和感もなく飲んでいるアイスコーヒー。海外でもアイスコーヒーは一部存在するようですが、実は、主に日本人が発展させてきた飲み物ではないかと推測します。イタリア人にとって、コーヒーとはエスプレッソや温かいカプチーノが主流。なぜ、わざわざコーヒーを冷やすのか、彼らは不思議に思うことでしょう。私たちの和食で言うと、お味噌汁は温かいものが常識として疑いません。「冷やし味噌汁」なんて発想もしません。しかし、これをコーヒーで置き換えると、私たち日本人はこの違和感と同じことをしているのだと思います。

アイスコーヒーは全世界的に普及しているわけではない、これがひとつの違和感。次に、アイスコーヒーが人体にもたらす作用について考えましょう。東洋医学の視点でみると、コーヒー自体は体を冷やす飲み物として捉えられています。夏野菜と同様です。そのため、そのような作用のあるコーヒーを更に冷やしてたくさん飲むことは、内臓に優しくないのではないかと私は思います。

 

 

しかし、様々な健康効果が医学的に明らかになっていて(私は詳しくありませんよ)、尚且つ、魅惑的な風味で人を虜にするこの飲み物を生活に取り入れないことは、とてももったいないこと。体を冷やすことは認めつつも、他の健康効果を享受できる、そんな嗜好品と捉えて、1日1杯から多くて3杯ほどの適量を楽しんでみてはいかがでしょうか。普段は「ホット」を中心に、たまに「アイス」を楽しむ程度が丁度よいと思います。

三つ目の違和感です。アイスコーヒーは大衆的に飲まれているイメージでも、家で美味しく抽出することはとても難しく感じませんか。難点は濃度だと思います。水出しコーヒーの場合もドリップして急冷する場合も、濃く抽出することがポイントとなります。ということは、豆の量も普段より多く使わなくてはなりません。豆を多く使って代償を払うのに、なかなか美味しくできないと、お客様は仰います。しかし、冒頭で申し上げた通り、アイスコーヒーは日本の喫茶店が工夫を重ねてきた一種の裏技です。だから、そう簡単に自宅で美味しく抽出できなくても悩むことはないのです。また、スペシャルティーコーヒーの豆を使って「アイス」にすることは、贅沢品を楽しむことだと捉え方を変えるべきなのかもしれません。

以上、私が感じるアイスコーヒーの三つの違和感について述べました。「アイスコーヒーを飲むな、作るな」と言っているわけではございません。スペシャルティーコーヒーの「アイス」を楽しむ際は、贅沢品を味わうかのように少し控えめな量を、ゆっくりじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。喉が渇いて仕方ないのなら、一度冷水を飲んで落ち着きましょう。それから、優雅にグラスを傾けるかのように、別物としてアイスコーヒーを楽しむのです。これから回数を分けて、贅沢品としてのアイスコーヒーの作り方をご紹介して参ります。

 

Lover’s Coffee

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