その他のこと

焙煎日誌 11/25 赤口

「サザエさん」の主人公は、サザエさん。その事実は間違いない。しかし、想像してみてほしい。彼女の弟である丸坊主の少年が出てこない物語を。彼が毎回登場することで、物語が愉快に展開するし、何しろサザエさん、そして他のキャストの魅力が引き立つ。彼がいない30分なんて、私は退屈で仕方がない。裏の主人公は彼と言っても過言ではないのかもしれない。

実は、ウチにも彼のような存在の豆がある。それが、「ケニア」だ。当店の主力(であってほしい)商品は「#1ブレンド」なのだが、スタッフもお客様も常に求めるのが、この「ケニア」だ。午後のピークの時間が過ぎ、この豆が売り切れになった途端、私たちスタッフは落ち着かなくなる。この先、何をお勧めすればよいのかと。いやいや、ウチの主力があるではないかと思うのだが。また、「ケニアは残っているか、無ければ予約しておく」とお客様からお電話をいただくことも少なくない。毎日こんな具合である。

 

 

なぜ、この豆は商品ラインナップの中で突出して支持を得ているのだろうか。理由は二つある。ひとつは、このケニアという生産国自体のコーヒー栽培が素晴らしいこと。ランクの上下はあるにしろ、この国独自で扱うSL種やルイル種という品種や、標高や気候条件、精製技術など、すべての基準が高い。そして、二つ目に、ウチがこの豆に定めている焙煎度が重要だ。この国の豆は、共通して柑橘系の風味を感じることができ、正直、どの地点で焙煎を終えても、ある程度は美味しい。酸味を際立たせたいロースターは浅く焼くし、それを抑えたいロースターは逆に深く焼く。しかし、ウチはこの豆に対して、中煎りのある一点(一瞬)の焙煎度にこだわる。この一瞬の見極めが全て。酸っぱさは絶対に出したくないし、心地よい酸をころしたくもない。また、熟した柑橘果実の甘みを口の中で長期滞在させたい。めずらしく生意気語っているようだが、今回だけは許していただきたい。なにせ、ウチの「ケニア」は磯野家の長男坊と同じ存在なのだから。この豆をなくして、ウチの特徴を語れないのである。

今後もこの優秀な二番手には、支持率アップへの貢献を託すこととなる。

 

Lover’s Coffee

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