安定して美味しくドリップコーヒーを淹れるために必要なこと。
それは、コーヒー豆と注ぎながらお湯の重さを量ること。そして、蒸らしを含めたスタートから、最後のコーヒー液が落ちきるまでの時間を計ること。
今回は前者の「量る」ことについてのお話です。コーヒーの淹れ方に関しては、コーヒー店の店主の数だけ言うことが違うため、当店の基準ということで捉えてください。感覚的にコーヒーを淹れたいならば、1杯分の場合、スプーンすりきり1杯という具合でコーヒー豆を挽き、注湯はサーバーやビーカーの目盛りにコーヒー液が達したかを見て止める。それでも良いかと思います。しかし、厳密に言うと、焙煎の煎り具合によって豆の大きさは変わるし(煎りが深くなるにつれて、重さは減り体積は大きくなる)、品種によってもその大きさは千差万別。したがって、スプーンすりきりとはおおよその量でしかありません。また、コーヒー液の量は、たとえ真横から液面とサーバーの目盛りを照らし合わせたとしても正確性に欠けます。注湯の量に関しては、もうひとつ大事な観点があるため、それは後日お話しします。
つまり、豆の量もお湯(抽出液)の量も、「かさ」で見る限り、毎回濃度のばらつきがあるということ。これでは、数字という確かな情報がないため、改善の余地がありません。
今まで感覚的に抽出していたお客様。どうか、堅苦しい先入観を捨て、台所からスケールを取り出し、重さを量ることを試みてください。お菓子作りをされる方は、この重要性がお分かりだと思います。コーヒーの場合、重さを量るのは、コーヒー豆と注ぐお湯の量、この2点のみです。とてもハードルが低い習慣だと思いませんか。少なめの分量で例えますが、コーヒー豆10gに対してお湯130gを差すのか。それとも140gなのか、150gなのか。濃度に関しては、お客様の好みで構いません。好みの濃度を見つけたら、毎回その数字を基準にするのです。きっと、日々の抽出が安定し、満足度は高くなるでしょう。
現在、店頭では、TIMEMOREというメーカーのスケールを販売しております。こちらは、コーヒーの抽出専用の商品であり、0.1g単位で量れることはもちろん、時間も同時に計る機能がございます。ご興味がございましたら、ぜひ、スタッフまでお声がけください。
税込6380円
Lover’s Coffee