いらっしゃいませ。
3月のお休みについてお知らせします。3月は、祝日関係なく、毎週水曜と木曜がお休みとなります。
営業時間 10:00~16:00
皆様のご来店、心よりお待ちしております。
「対象はどなたか」
当店のような小さなお店が商売をする際、とても重要で最優先に設定しなければならないこと。それは、「対象のお客様像」だと私は思う。
当店が商品に対してこだわりを追求し、どんなに心を込めたご対応をしたところで、すべての人に対して満足して頂くことは到底無理な話である。趣味嗜好は人それぞれ違うし、コーヒーというカテゴリーだけで考えてもお客様は細分化される。浅煎り、あるいは深煎りがお好きなのか、コーヒーはカフェのカプチーノしか飲まないのか、なかには缶コーヒーで十分という方も。
たしかに、まったくコーヒーを飲まない方が、お店の存在によって初めてコーヒーの好みが開花するといったことは、大変光栄であるかもしれない。しかし、当店がそこに対しても重視してしまっては、クラス1番の女の子(あるいは男の子)を振り向かせることぐらい難しいし、何しろ気持ちが疲れて滅入ってしまう。
だから、私たちの仕事が、コーヒーに対してどんな趣味嗜好をもつお客様に響いてほしいのか、そこを改めて真剣に考えた。私たちが設定する、当店の考えと合致するお客様像とは、「コーヒーに対して、簡便さではなく、自身で淹れて味わうといった一連の流れを楽しむお客様。また、自宅で癒しを求めるお客様」である。さらに細分化して付け加えると、流行っている浅煎りしか目が行かない方や、酸味が全く無いくらいの深煎りがお好きな方は、今までの経験上、満足されないようである。
当店はカフェや喫茶店でもない。かといって、豆屋だからコーヒーメーカーなど抽出のマシンにも明るいのかというと、そうでもない。私たちは、ご自宅での日常生活に、豆から挽いてしっかり計量しながら丁寧に淹れて飲む、といった一連の流れをご提案させていただく。そこをご理解いただけるお客様にとって、当店は最上の存在でありたい。逆に、それとは外れてしまうお客様に対しては、心に響かなくても仕方がないというスタンスを持たなければ、健全に仕事を続けることは難しいのかもしれない。
当店がこれからお伝えしていきたいこと。それは、当店が提供するノウハウによって、お客様自身が自分史上最高のコーヒーを淹れることができ、美味しさを味わうところから、癒しやスイッチの切り替えなど精神的に効用を受ける次元にまで到達してもらうことである。
私にはこれからもいくつか挑戦したいことがあるが、それらは果たしてウチのお客様像に向けてのものなのか、そこがブレないよう照らしあわせてゆきたい。
Lover’s Coffee