「ラバーズコーヒーのサービス」。いや、逆ですね。今回お伝えする内容は、「お客様が当店にサービスする」内容かもしれません。果たして成り立つのでしょうか。
先日の「Coffee Vege.」というブログ記事では、当店と農家である間舩さんとの事業「コーヒー粉を利用した堆肥づくり」に関してお伝えしました。今の段階では、まだ実験の最中。当店が営業時に排出したコーヒー粉を、間舩さんが引き取り、米糠やもみ殻などと混ぜ、約3か月ほど費やして発酵。このように堆肥化したものを土壌に混ぜ、野菜や花の栽培に活用しております。ゆくゆくの目標は、家庭菜園用の堆肥として袋詰めし、販売すること。それを果たすには、間舩さんだけの労力や作業スペース、そして、コーヒーかすの量が圧倒的に足りないという課題がありました。
写真:作業中の間舩氏
しかし、まずは広くお伝えするものですね。このブログ記事を載せてから数日後、当店のお客様である、ある男性から声をかけていただいたのです。その方は、公益社団法人会津社会事業協会の代表、渡部さん。障がい者さんたちの就労支援が主なお仕事であるその方から、「ぜひ、ウチがこの事業のお手伝いをしたい」と。
わたしは、こんなにも短期間で展開が発展するものなのかと驚きを隠せませんでした。内心、即「お願いします」と言いたいところでしたが、私の独断では判断しかねるため、後日、渡部さんと間舩のアニキのもとへ。
それはそれは、間舩家の茶の間が白熱しました。もちろん、良い方向で。この「間舩会議」により、コーヒーかすを提供するラバーズコーヒー、堆肥づくりの作業を担う渡部さん(会津社会事業協会のみなさん)、そこに重要な指導と、堆肥の材料提供を行う間舩さん、この3拠点が三角形としてそれぞれ機能するのです。もちろん、ここにいる誰もが初体験であることは、言うまでもありません。皆、壁にぶち当たりながらも手探りで検証を続けることで、更にストーリーが生まれていくのだと思います。
これで、先ほど申し上げた課題のうち、労力や作業スペースの確保はなんとかクリアできそうです。あとは、もうひとつ。それは、抽出を終えたコーヒー粉の量をさらに集められるかどうか。
ここで、当店のコーヒー豆を購入されているお客様にお願いがございます。ドリップした後の使用済みコーヒー粉を当店へ持って来ていただくことは可能でしょうか。大変恐れ入りますが、それには、カビが発生しないよう、かすを広げて乾かしていただく手間がございます。その乾かしたコーヒー粉を、使用済みのパッケージに200g以上袋詰めしていただき、当店がお受け取りしたいと存じます。もちろん、当店のパッケージではない袋でも構いません。
これをお持ちいただいたお客様には、ささやかなお礼として、当店のメニューにはお出しできない、1杯の貴重なコーヒーを店内にてご賞味いただきたいと考えております。大変ご面倒かと思いますが、この事業のご協力を、よろしくお願い申し上げます。会津という狭く閉ざされた土地だからこそ、生まれるストーリー。実現可能を信じております。
Lover’s Coffee