いらっしゃいませ。2月のお休みについて、お知らせ致します。
2月のお休みは、通常通り毎週水曜と木曜でございます。
営業時間 10:00~16:00
皆様のご来店、心よりお待ちしております。
「作務」
私は常に作業現場にいる経営者であるため、毎日とにかく手を動かしている。店舗什器を磨くといった毎日の掃除や、定休日に時間をかけて行う焙煎機のメンテナンスなど様々だ。もう1段上を行く経営者は、とっくにこの段階を卒業しているというのに。とにかく、私の仕事の半分は掃除であると言っても過言ではない。コーヒーロースターの仕事は至極地味である。
朝、店内がキンキンに冷えるこの季節。こんな私に対して、更にもうひとつの仕事が降りかかる。それが、ペレットストーブの掃除だ。
ストーブの役割は暖めること以外ないのだろうけど、私は、このストーブが伝える輻射熱の柔らかさと、無邪気に揺れる炎によって、少しでもお客様を癒すことができればと思っている。しかし、こういった掃除というものは、果たして効果が明らかなのか疑問に思うことも正直ある。「毎日掃除にエネルギーを費やしても、1円にもならねえんだよなあ」。掃除に見返りを求めていること自体、修行が足らん。そう叱られてしまいそうだ。
そっか、つまり、そういうことなのか。究極のところ、掃除というものは、自分のためにあると言い聞かせたほうが納得して続けられるのではないかと次第に気づく。それ以来、私は掃除に対して何も余計なことは考えず、ひたすら無条件に物を愛する気持ちだけで手を動かしている。そうしていると、更に気づく。それは、毎朝ペレットストーブを愛でるという、目の前の手作業にただ集中することによって、直近の過去の素晴らしい余韻からも、心に靄のように残る煩わしさからも切り離され、自動的にまた新しい一日のスタートを切れているのだ。それも、まっさらの気持ちで。
行動というローから、思考というセカンドまでギアチェンジをすると、決まって私は初心に帰る。「人の心に響く仕事をしたい」と。この先、幾度となく冬が来ようが、ストーブの掃除で1日を踏み出すことが私の常である。この先共にするスタッフにも、似たようなことを見つけてもらいたい。
Lover’s Coffee