当店の代表的な商品である「Blend ひとつ星」。無理も当然で正直なことを言うと、これだけで勝負をしたい(商売をしたい)。なぜなら、この商品はこの世にひとつしか存在しないし、何より、余韻が長くて複雑味のある赤ワインをブレンドコーヒーで表現したい、創業前からそう思い続けてきた。今もその気持ちは全く変わらない。
配合する生豆の在庫はいつもリミットがあるため、その都度、配合調整を行なってきた。正直ベストではないときもあったし、今回は理想に近づいていると納得できるときもある。今回改めてご紹介するのは後者のほうだ。おそらく、要因はケニアとインドネシア(ナチュラル精製)の相性がすこぶる良いこと。いつまでもこの組み合わせを維持したいものだが、生豆との付き合いは限りがあるため、それを惜しいと思うし、理想の到達に終わりがないという意味で面白いとも思う。
度重なる生豆の仕入値上昇により、今の売り値ではもう限界であることは正直なところ。品質を落とさぬよう、魅力的な生豆を使い続けるには、今後、値上げ(生豆の種類によって、+50~100円)が必要になるかもしれない。要検討である。
定番商品だから、いつもメニューには並んでいる。しかし、その細かい風味のニュアンスはそのときどきで違う。2024年秋の「Blend ひとつ星」。是非、ご賞味を。
Lover’s Coffee